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クラインの壷 (新潮文庫)

星5つ: (24)
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おすすめ度
4.5 (46件のカスタマーレビュー)

ケータイで読む
No. 1
8人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 傑作, 2004-08-18
By ID:さん
この本は、ミステリというよりは、サスペンスと呼んだほうが合うかもしれません。
たしかにミステリの要素はありますが、犯人が誰かを見つけ
出すという物ではありません。
ですが、ジャンル分けなんてどうでもいいことなのでしょう。
決して短くはない量を、苦もなく読ませてくれる作者の文章力。
綿密に調べられた情報を元に、練り上げられた構想。

そして、SFという特殊な設定にもかかわらず、完璧なまでの整合性もって
驚愕のラストに読者を導いてくれます。
文句なしに、おすすめできる一冊です。

コンビを解消してしまったことが、本当に悔やまれます。

No. 2
5人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 現代社会の「怖さ」がここに, 2007-04-29
By ID:A1AYHI41D638RIさん
ヴァーチャルリアリティの恐怖を描いたSFモノの傑作。最初は自らが書いた作品がゲーム化されると聞き、喜び勇んでテストモニターになったのだが、そのあまりにもリアルなヴァーチャルの世界に引き込まれ、いつしか現実と虚構の境がつかなくなる。スピード感あふれるストーリーに引き込まれると同時に、ラストの展開に恐怖を感じずにはいられない。
No. 3
14人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 89年の作だが, 2005-04-05
By ID:A2CAUVZMJLKJIDさん
触覚、嗅覚、味覚まで実際に体験できるヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の製作に関わることになった彰彦。テストプレイヤーとして参加していくが…。
あまり作品のネタバレはしたくないのだが、内容としては崩れ行く自我、自己が描かれている。岡嶋二人名義ではあるが、実質的には(現PN)井上夢人が一人で書いていたらしいが、確かにこのテーマ自体は、『メドゥサ、鏡をごらん』であるとか、『プラスティック』であるとかに通ずるものがある。既に、井上夢人の作風というものが出来上がっていた、ということをこの作品を読むと感じることができる。
この作品が書かれたのが89年。「ゲームブック」という単語であるとかに時代を感じる部分がないわけではないのだが、文章自体に古臭さを感じることはない。むしろ、まだファミコンソフトが最新のゲーム機であったようなこの時代に、実体験できるゲーム機、というアイデアで作品が描かれた先見性に脱帽せざるを得ない。
現在でも十分に楽しめる作品だと思う。
No. 4
9人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 岡嶋二人の最高傑作, 2006-11-12
By ID:A1JBJ436BBRSDYさん
もう10年以上前に読んだ本だが、佐藤藍子主演(TVデビュー作ではなかったか)でドラマ化されたせいもあり、細部まで良く覚えている本である。
読後感はただ一言「怖い」だった。当時ダビスタにはまり、週末金曜に帰宅してから日曜に寝るまでダビスタをし、平日は仕事をサボっては読書という生活をしていたこともあり、本当に怖かった。
私にとってはホラーとも言える作品である。
No. 5
3人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 非常に面白い。, 2007-04-26
By ID:ASCVORDPEUWXYさん
何冊か推理小説を読んでいると、「展開が途中で読めて面白くなかった」小説というのもたまに、あります。

この小説も、同じようにラストというか展開が途中で分かってくる方も多いのではないかと思います。でも、最高傑作というのはそれでも面白い。まず、設定がずば抜けて面白い、伏線の張り方および回収の仕方、最高です。20年近く前の作品ですが、ミステリ好きなら読むべき一冊だと思いました。
No. 6
3人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 超名作です。オススメ!, 2003-09-20
By ID:A2T0MQVAWGA2FGさん
まだこの本を読んだこと無い人は幸せです。
なぜならばこれから読む事ができるからです。
表と裏の区別ができない造形物の「クラインの壺」のタイトルそのままに、
主人公が仮想現実ゲームにはまってしまいます。
岡嶋二人らしさよりも、解散後の井上夢人ワールドの原点が垣間見えます。
No. 7
3人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
3 重要作, 2003-08-25
By ID:A2FEWO5BRMAOULさん
今やミステリ手法の主流の一つとも云える、SF的舞台設定の下で展開されるミステリの、これは先駆けとなったという意味で重要な作品。
俗に岡嶋二人の後期3部作と称される作品群の一つでもあります。
怖いお話です。
が。

残念なことに僕はこの作品にリアルタイムでは接しておらず、ここが発火点となって生まれたと思しき世界観の作品、を幾つか先に読んでしまっていた為に、サプライズが半減してしまった観があるのです。
うーん、最初の頃に読みたかった。

という事で中々僕の中で評価するのが難しく星3つを付けさせて貰ったのですが、ともあれ現代本格に接するならば是非読んでおいて欲しい作品、と思っています。
尚、岡嶋二人名義ではありますが、実質的には井上夢人氏のデビュー作に当たる、という意味でも重要でしょう。

No. 8
7人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 Moebius’s trip, 2007-11-04
By ID:A11536MP7KS2YSさん

メビウスの輪を知ったのは、小学5年生のときだった。
紙には表と裏がある。わざわざことばにしなくとも、そんなことわかっていた。
では、その表と裏をつなげたらどうなるのだろう。
表も裏もなくなってしまう、という先生の説明はしっくりこなかった。
表だけになってしまった。そっちの方がしっくりきた。
だけど、表が裏を殺した、表が裏を食べてしまったようでこわかった。

クラインの壺という空間のイメージはよくわかりません。
この本を読んで沸いたイメージは、むしろ、
メビウスの輪を平行に並べ、その間を行き来するような世界です。
この小説で、表や裏を提示する必要はないと思います。
自我を持ってしまうと、もう自我のない世界には戻れない。
それと同じように、
一度入ったらもう戻れない世界、それがクラインの壺。
主人公も読者もいっしょ。だから、ホラーとは一味違う恐怖が沸いてくる。
RPGが味だから。

僕は自分がいる方が表で、自分が進む方が前だと思っているつもりです。

No. 9
7人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 この本がきっかけで自分は昔岡嶋二人にはまりました, 2004-05-28
By ID:AHSW0USBMF98Uさん
ラストが後を引く怖さ。似たような話は他にもあるがやはりこれはその深みにおいて他とは一線を画している。
この本を見つけたときドラマ化されたという帯がついていた。多分小説より良い出来でないことは確かだと思うがそれでも観てみたい気がした。
No. 10
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 スリル満点、読後の恐怖も一級品, 2010-03-27
By ID:A3KDV9VKC87CAEさん
岡嶋二人の最高傑作と言われている作品。
SFは苦手なので読まずにいたが、全くの杞憂だった。
これは文句なしで面白い。

ゲーム開発のモニターとして仮想現実の世界を体験する青年の話だが、
やがて二つの"世界"が交錯し、本物と偽物の狭間で我を失ってゆく。
そのスリル満点な展開にどんどん引き込まれていき、
読みながら冷や汗をかいた。

迫り来る恐怖と興奮、崩壊してゆく自我。
一体この世界の何が真実で、何が真実ではないのか。
友情も愛情も何もかもが全て薄っぺらいものに感じられた。

自分はここに生き、ここに存在しているのだろうか?
読後一気にそんな感覚が襲ってきてゾっとし、
思わず周りとキョロキョロと見回して声を発してみたり、
ドアを開けて外を眺めてみたりと挙動不審に陥ってしまった。
完全にやられたという感じ。
手に汗握る展開も久しぶりに味わえたし、大満足の一冊だ。
No. 11
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
3 この世界は夢、幻, 2008-05-06
By ID:A1WM1YQLIFF5WUさん
この作品のレビューで怖いと思った人が多そうだが、私にとっては何かむなしさが残る作品であった。
私たち人間一人ひとりは、あるいはすべての生き物は、神か、創造主か、何者かによって組み立てられたプログラムの上を歩いているだけである。
そう、この世界は夢幻、虚構、フィクションである。
岡嶋二人、個人的に好きな作家の一人であるが、好きになれない作品であった。
No. 12
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 ゾクっとする体験ができる一冊, 2008-04-15
By ID:A3LKBXTPMHJ1PNさん
かなり昔に書かれたものなのに、ストーリーが非常に斬新。内容は、主人公が体験ゲームのバイトをする、というのを軸に展開していくのですが、バーチャルと現実の世界を行ったり来たりするうちに、主人公も読者もその境界線がどんどん分からなくなる。それが非常に怖い。現代のいかにもの3Dバーチャルでなく、15年前的なゲームの世界観がまた良かった。ミステリーがサスペンスかSFか、分類は難しいと思う。最初の50ページ読んだ後は、もう一気に最後まで読んでしまっちゃいます。また終わり方も、後をひくような、ゾクっとする怖さを残します。
No. 13
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 すごい, 2003-08-27
By ID:A1UAW6I4UJ31EQさん
 つい最近になってやっと読みました。
 トリックやオチはわかっていた(というか作者は隠す気はなかったんでしょう)んですが、わかった上で読んで面白い。緊迫感やスリル、そして最後の現実と仮想の判断のしようの無さがすごかった。

 特別読みにくい作者の癖っぽさもないので、普段小説を読まない人もサクサク読めるいい作品だと思います。

No. 14
5人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 おもしろいです, 2005-12-08
By ID:A18IXKCYXB9LU3さん
岡嶋二人さんの作品で初めて読んだ本がこの本でした。人に薦められて読み始めたのですがとってもおもしろく買ってきたその日に読み終えてしまいました。その後岡嶋二人さんの作品や井上夢人さんの作品をいろいろ読んできましたが、一番面白かったといってもいいぐらいです。
お薦め作品です。
No. 15
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 飽きない, 2010-03-08
By ID:A1LO9R6ESUB9MWさん
最後あそこまで緊張
させておいてのラスト…
読後感はよくないです


でも話には引き込まれますし
飽きる事はないです
No. 16
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 読むのが止められなかった本, 2010-02-02
By ID:A2KL9FAYRTF9XIさん
すべての感覚が現実と同じように体感できるバーチャルゲームのテストプレイヤーになった主人公。
この作品が89年に書かれたというのだから作者の先見性に脱帽です。
近い未来にこんなゲームができるんじゃないか・・・?と思われる今だからこそこの本をリアリティをもって読めたのかもしれません。
通勤時の読書に・・・と思って手に取った本でしたが、途中から続きが気になって一気に読んでしまいました。
人に薦めたくなる作品です。
No. 17
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 おもしろい, 2009-01-06
By ID:A3MTJXMRX86FV3さん
読後感はすっきりしないものがあってよかった。

結局今どっちの世界にいるんだってのがわからなくて不安感があった。

おもしろかったです。
No. 18
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 , 2008-10-30
By ID:A1US7FY0OPPJVVさん
読み終わった後の次の日、何度もほっぺをその日、つねってしまった。
一言で言うと、酷く怖かった。
ミステリーでもサスペンス、はたまたホラーでもないのにも関わらず、だ。

現実とクラインの世界が入り混じって、本当の現実がどれだか分からなくなってしまう。
その前に、本当に私達がいう「現実」は存在しているのだろうか。
悲しいほどにこの本の世界へと引っ張られてしまった。
愛、友情、約束、絶望。そんなものが薄っぺらい「本当」だとしたら
全てが否定される、真実そんな世界が本当なのだとしたら、
私の築いてきたもの、すべてが偽だったら。
年が浅かった時期とは違って、何にも疑いを持つ事がなくなった私達は
このクラインの壺ではない、「クラインの壺」の中に現に入っているのかもしれない。
新たに自分の周りを、そして自分を見直す機会を与えてくれた本だった。
No. 19
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 じわじわと現実を侵食するような感覚!, 2008-08-27
By ID:A30F6U2RZ9E7CVさん
「ええ?じゃあ結局…」

ラストの一文を読み終わったときの気分が上のような感想でした。

主人公はあるSF小説を書き、それを新人賞のようなものに応募します。大きく選考基準からはずれたその作品(長さが選考基準の何倍もあった)に目をつけたあるゲーム開発会社から「この物語をゲーム化したい」との電話が…。
試作品に触れて大興奮の主人公。
待ち続けること1年半、いよいよプロトタイプができたということで主人公はゲームのテストをある美少女と行うことに。

ターニングポイントはパートナ―の女性の失踪。
そこから物語は動き始めます。

果たして自分の感じている感覚が正しいのか?
信頼できる女性の言っていることが正しいのか?
通常見慣れた世界で起こる決定的な違和感。

ラストのラストまでその違和感を引っ張りながら、「ぴとっ」と張り付くようにストーリーが展開します。

特に中間部からはキーになる(と思われる)情報がいくつも出て、物語がガンガン進んでいきます!
派手なアクションが無い分、じわじわと侵食するように物語が入り込んでくる名作。

お勧めです!
No. 20
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 空想と現実, 2008-07-10
By ID:A2JY3T6JBI9D97さん
とにかく衝撃を受けました。読了後なんとも言えない気分に・・・

主人公である彰彦はある日、自分が原作者となった仮想現実のゲームにテスターとして招待されます。
そこで出会うのは梨紗という美しい女性。二人はすぐに打ち解け、仲は深まります。
すべては順調に進んでいるはずでした。ある事件が彼らの身に降りかかるまでは・・・

衝撃を受けた点はいくつもあるのですが、ネタバレしかねないので触れることができません。
主人公に感情移入しすぎるあまり自分自身も主人公と同じ恐怖と疑問を抱く、それほどのリアリティを持った作品です。

驚いたことにこの作品が作られたのは、1989年ということです。
しかし本作は今読んでも全く違和感がありません。
それどころかこれから後何十年もほぼ改稿することなく読み続けられるのではないかと思います。
それほどに完成され、先を見据えられた物語です。

空想と現実、真実と嘘が入り乱れた不可思議な世界を恐怖と共に体験できるお話でした。
No. 21
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 良くも悪くも、井上夢人の世界観を反映した作品, 2008-01-13
By ID:A10JNT2UJNG7QWさん
岡嶋二人の最後の作品であり、井上夢人の実質的なデビュー作である。
読み始めて最初の内は、作者だけがヴァーチャルリアリティ・システム
『クライン2』を楽しんで書いていて、その楽しさが読み手まで伝わって
来ないような印象を受けた。

主人公が『クライン2』の目的に疑問を抱き始め、謎を追っていく中盤
以降はスピード感ありテンポよく一気に読める。
特に研究所に潜り込むあたりのシーンはスリルがあり、物語に引き
込まれる。読みやすい文章であり、作者である井上氏の力量だろう。

だが、最後の落ちが物足りない。
まだ何かあるんじゃないかとページをめくったら、
そこは新井素子さんの変な解説だった。

良くも悪くも、井上夢人の世界観を反映した作品である。
ただ、井上氏が我がまま?を言ってボツにしたという徳山バージョンも
読んでみたい気がする。
井上先生、書いてくれないかな。
No. 22
4人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 設定がおもしろい, 2007-02-02
By ID:A25VSVCHZU0WONさん
井上泉さんと徳山諄一さんのコンビはいいですね。現実と虚構の錯綜をテーマにしたものは読み物であれ映像であれかなりあると思いますが、さすが岡嶋二人!ほんとテンポよく読めました。こういう作品は私のような本が結構苦手な人であってもとても楽しめると思いますよ。

岡嶋 二人、復活してくれないかなー
No. 23
4人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 究極のゲーム中毒, 2006-10-22
By ID:A1EYKY6UELRWN2さん
一言で言うと、気持ち悪さが面白い!踏み込んだが最後!読んでるこっちまで巻き込まれる現実と空想の世界。主人公は駆け出しのゲーム作家。ストーリーが採用されたのは、「クライン2」という未知のゲーム機だった。モニターを引き受ける主人公だが、これが逃げ場のない究極のゲーム中毒の始まりだった…現実と架空の世界というお題を、わかりやすいんだけど複雑に描いた作品。岡嶋二人ワールド炸裂です。
No. 24
4人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 七海さんに会いたい, 2005-09-17
By ID:A26DNHYGSZ7ZZUさん
裏か表か、表か裏か。メビウスの帯を3次元化ともいえるクラインの
壷に例えられるバーチャルゲームに迷い込み、主人公が夢の中に
いるのか、それとも現実なのか混乱させられました。あっと言う間に
読み終えてしまいました。ピンクレディーも期限付きで復活したので、
岡嶋二人も復活してほしい。
No. 25
4人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 古くて新しい, 2004-12-17
By ID:AG53M2SEPYT4Dさん
古い作品ですが、ほとんどそれを感じさせません。
夢物語ではなく、いつか本当に実現しそうなところに怖さがあります。
確かに先は読めてしまいますが、それでも飽きさせないのはさすがです。
読み易さは抜群で、ミステリー初心者や普段本を読まない方でも気軽に
楽しめる良い作品です。
No. 26
4人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 岡嶋二人にハマった。, 2002-09-20
By ID:ATCH61PADWUL0さん
私がはじめて読んだ岡嶋二人の作品です。今ネットでもなんでもバーチャルの世界が広がっていますが、それより数年も前にかかれたこの作品は素晴らしい。
どんどんひきこまれるバーチャル世界。そして現実。
その歪みに読者もひきこまれ、ラストまで一気に読めます。
No. 27
10人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 時代を先取りした名作の復活です。, 2005-04-18
By ID:A85ZAXLCA1SPさん
私が小学生の時にドラマ化もされていました、確か94年くらいで、まだインターネットもごく一部の人間しか知らないような時代にこの作品は衝撃的でした。

作品自体は89年と言う事で非常に先見性の有る作品です。

この作品のドラマ版は青春ドラマシリーズと言う事で設定が少し違いますがそのふわふわした恐怖感に引き込まれると思います。

No. 28
9人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 ストーリーテーラーの真骨頂。, 2004-01-10
By ID:A3TDSZG3M393NZさん
少し前、本書に似た設定の映画が
ハリウッドやフランス等で流行っていた。
しかし本書はそのどの映画より面白かった。

舞台が日本だと安っぽくなりがちに思えるが、
本書はそんなことがない。そこが本書の凄いところ。
展開の面白さで読み出したら止まらない系。

そしてラストの読了感。余韻が濃厚で濃密で哀切。

記憶に長く残るだろう希有な作品の一つ。

No. 29
6人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
3 題材は面白い、けどストレスかも…, 2007-06-14
By ID:A1A4DLE66ATT8Dさん
題材は斬新で面白いと思いました。
現実か否か、自分の体験が信じられなくなる怖さが
ひしひしと伝わってきます。

ただ…
話を広げるだけ広げてその終わり方!?というのは
感じました。
最後を読んだ時は一瞬えっ、という驚きはあるものの、
すぐに、いろいろな話がなんだか未消化なままで、
宙ぶらりんに終わったような気がしてしまうのです。
この終わり方にしてしまえば、いろいろなエピソードも
一応解決はするのですが…

人によるのかもしれませんが、私自身は「結局どうだった
んだろう?」と想像を働かせる楽しさよりも、何も分から
なかったストレスの方が勝ってしまいました…(笑)



No. 30
3人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
3 古さを感じさせない♪, 2007-03-19
By ID:A2V53HQR74WX3Uさん
現実と仮想現実の世界。その境はいったいどこにあるのか?読んでいて
分からなくなってしまった。あたかも実際に触れたように、見たように、
食べたように・・・。仮想世界で体験したことを、実際に体験したように
錯覚する。ゲームの世界なら、それはとても魅力ある世界を体験できる
ことになる。だが、それを別の目的で使ったとしたら?人が人を操作する
ことも可能だ。また、人間の人格を破壊することも可能だ。これは、恐ろしい
兵器となってしまう。彰彦はいったいどの世界にいるのか?その謎が読み
手を作品にのめり込ませる。この作品は1989年に刊行された。だが発想は、
まったく古さを感じさせない。むしろ現代に通じるものがある。ラストは、まだ
その先を読みたいと思わせるものだった。気になってしょうがないのだが・・・。
No. 31
0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 ミステリーとしても、ちょっとしたSFとしても楽しめる, 2010-05-02
By ID:A2PXMT86G1DHUIさん
設定から想像できるように、テーマは仮想と現実の融合。
主人公はイプシロンに騙され、仮想と現実をごっちゃにされる。
どっちが仮想で、どっちが現実なのか。
主人公と一緒にだまされるもよし。
途中からたくらみに気付いて、その境界を探るもよし。
ミステリーとしても、ちょっとしたSFとしても楽しめる。

東野圭吾の「パラレルワールド・ラブストーリー」に近いか。
ラストはややSFよりのパラドックス的な終わり方。
私はこういうの結構好きでした。
No. 32
0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 岡嶋二人の最終作にして、井上夢人の実質的処女作, 2009-08-25
By ID:A2481GNLKKBH9Sさん

現実と区別がつかないほど高度なヴァーチャル・リアリティを実現した『クライン2』
というSF的設定により、クラインの壺の世界(つまり、現実と虚構がねじれながら、
裏返しに連続する特異な世界)を現出させた本作。

主人公は、現実世界とゲームの世界が交錯し、侵蝕し合うさまを目の当たりにすることで、
なにものも信じられない心理状態へと追い込まれ、究極の選択を迫られることになります。



ところで、ミステリ小説には、読者に作中現実(上位レベル)と作中作(下位レベル)といった
叙述レベルを意図的に混同させるメタフィクション形式のトリックがありますが、本作の場合、
真偽を判定できる最終審級となる外部(メタレベル)が存在しないため、真偽決定が不可能
となっています。


そのため、真相を宙吊りにする本作の結末を、ミステリとして邪道だと断ずる向きが
いても、当然だとは思いますが、その一方で、テクノロジーの発達によって、我々の
身体感覚が容易に揺らぎ、真実が何であるかは時代と共に変遷していく、といった
厳然たる真理があることも、忘れてはならないでしょう。




No. 33
0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 クラインの壺――内側と外側の区別がつかない位相幾何学的な超立体, 2009-08-25
By ID:A2481GNLKKBH9Sさん

現実と区別がつかないほど高度なヴァーチャル・リアリティを実現した『クライン2』
というSF的設定により、クラインの壺の世界(つまり、現実と虚構がねじれながら、
裏返しに連続する特異な世界)を現出させた本作。

主人公は、現実世界とゲームの世界が交錯し、侵蝕し合うさまを目の当たりにすることで、
なにものも信じられない心理状態へと追い込まれ、究極の選択を迫られることになります。



ところで、ミステリ小説には、読者に作中現実(上位レベル)と作中作(下位レベル)といった
叙述レベルを意図的に混同させるメタフィクション形式のトリックがありますが、本作の場合、
真偽を判定できる最終審級となる外部(メタレベル)が存在しないため、真偽決定が不可能
となっています。


そのため、真相を宙吊りにする本作の結末を、ミステリとして邪道だと断ずる向きが
いても、当然だとは思いますが、その一方で、テクノロジーの発達によって、我々の
身体感覚が容易に揺らぎ、真実が何であるかは時代と共に変遷していく、といった
厳然たる真理があることも、忘れてはならないでしょう。




No. 34
0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 仮想?現実?, 2009-08-18
By ID:A2YUUQUAN2BWSOさん
テストプレイヤーとして、ゲームブックの原作者が仮想現実の世界に浸る。
これは現実なのか、それとも・・・。
すっきりしない読後感がむしろ好感。
仮想現実を体験できるゲーム『クライン2』
こんなものが我々の現実の世界でも登場したとなれば、それはすなわち私の引きこもりを意味する。
恐ろしい・・・!
それにしても岡嶋二人作品は読みやすいことこの上ない。
400ページを優に超えるのに飽きさせることなく、こんなにもあっさり読了へと導くとは。
「はじめのところから始めて、終わりにきたらやめればいい」
怖いよ、クラインの壷・・・。
No. 35
0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 仮想現実の世界を体験するというゲームのおもしろさに惹き込まれた, 2008-12-15
By ID:ATUPUXMGEI790さん
仮想現実の世界を体験するというゲームのおもしろさに惹き込まれて一気に読んだ。ゲームの展開がおもしろかっただけに、最後の結末はちょっと物足りなかったのだが、それでも十分に楽しむことができた。こんなゲームが実用化されたらと考えるとおもしろいと思うのだが、それ以上に恐怖心が植えつけられる作品でもあった。
さらに、本書が初出版されたのが1989年ということに驚いた。まだファミコン全盛期の時代に仮想現実の世界を体験するゲームという発想を考えたことが素晴らしく、2008年の今でさえも十分に通用すると思う。
No. 36
0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
3 時間の流れ, 2008-11-10
By ID:A268I8QBZA3VZVさん
2005年発売となっていますが
初版は1989年の作品です。

なので、肝であるパソコン関連の描写が時代を感じさせてしまい
個人的にはいまいちのめり込めませんでした。
設定もいいのですが現代から見ると「かわいいなぁ」といった感じで
悪く言えば幼稚・稚拙に見えてしまいます。

出た当時に読んだならリアリティがあってのめり込めたかもしれません。
時間は残酷だと思いました。
No. 37
7人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 夢中で読めます。, 2005-03-15
By ID:A30OD0272BXUXCさん
話の内容は深く書かない方が良いと思うので簡単に言うと、コンピューターゲームの話。1989年に書かれたものにも関わらず、今見てもとても新しい印象を受ける。
作者は岡嶋二人という二人組だが実際書いていたのはそのうちの一人の井上夢人という方の様だ(この作品を最後に二人は独立される)。その後の井上氏の本に共通するモダンなSFの世界、ひしひしと恐怖を味あわせる書き方はここから始まっているように思われる。誰が読んでも引き込まれると思う。
No. 38
6人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 やっぱりだが、面白いです, 2006-01-04
By ID:A2CDYU51FHHWZPさん
夢(ヴァーチャル)と現実との境界線が判らなくなる小説、映画は、過去にも沢山あり、またこの手の奴かと思いつつ読んだのですが、読みやすくて面白いです。ただ、ラストは、やっぱりこうなってしまうのが残念です。
No. 39
8人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 今の時代だからこそ、うまれた作品。, 2000-11-17
By ID:さん
得体の知れない怖さがある。全体的な話の流れは、特に目新しいわけでもなく、何となしに読みすすんでいく。さんざん盛り上げて、最後にがっくりと言ったミステリーが多い中、このラストはすごい。
No. 40
5人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 バーチャルリアリティの恐怖, 2007-10-18
By ID:AEA71AOID74BLさん
あるゲームの作者「上杉彰彦」が主人公です。

1989年の作品だそうですが、今読んでも全く陳腐感の無い斬新なアイディアに驚きます。

最初から最後まで著者のペースに見事に嵌ってしまいました。
読みながら、仮想の世界なのか現実の世界なのか良く分からなくなり、私は本当に現実の世界に生きているのだろうか、と考えてしまいました。

是非この奇妙な感覚を味わってみて下さい。

こんなシュミレーションゲームがあれば是非トライしてみたいです。
No. 41
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3 時代を感じます。, 2010-01-14
By ID:AXA0VIIV8RHBEさん
作品が出版された当時でしたら斬新な感じで良かったのでしょうね。しかしながら現在はバーチャルリアリティの世界もかなり現実的なものになってきているので、作品の内容自体が非常に時代を感じてしまいました。
作中ででてくる単位「テラ」も当時は途方もない容量だったと思うのですが、現在は現実的な容量なので、、「テラ」でもクライン2を実現する事は不可能だし、って思ってしまいます。
内容も現実と非現実が交錯してしまい今自分がいる世界はどっちの世界??ってもうありふれた感じですね。
「昔の作品」として、名作映画でもみる感覚で読まれるとよいのでは、と思います。
No. 42
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4 古さを感じさせない作品です。, 2007-09-09
By ID:A1FTCEPMDT4TO9さん
SFミステリーと呼ぶのが相応しい作品でした。この手の作品は時代の流れ
とともに古臭くなるものが多いのですが、「クラインの壷」に関しては
全くその心配は無用です。但し、もし私が当時この作品を読んでいたら
今以上の衝撃を受けたことは間違いないです。

ドラマとか映画とかの題材にしても十分すぎるほどのクオリティを持った
作品です。「世にも奇妙な物語」とかに使って欲しいほどです。

ストーリーはとても素晴らしいのですが、キャラクターの設定があまり
に普通過ぎたような気がします。それが★−1の理由です。

ミステリー好き、SF好きの人にはオススメの作品です。是非♪
No. 43
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5 しょせん砂上の楼閣, 2009-12-11
By ID:A10VH7FXGK9K4Nさん
率直にいおう岡嶋二人という作家はあまり好きではない。ただこの作品は凄すぎる。。井上&徳山のコンビ解消作となる一冊だが、その影響で
後に井上夢人(いのうえゆめひと)として再デビューを飾る彼の世界観が顕著だ(基本的にプロットは徳山が担当していた由)。
なぜ嫌いかは一言では表せないが、面白いことに本編後の解説で新井素子女史が絶賛している理由の真反対のスタンスだ。本当に呆れるぐらい
反対(この人の書き物とは常に逆になるのよ)。簡単にいえば人間の当たり前の部分を穿ちすぎな所が駄目なのね。女史はそれが地に足の
ついた人間像と絶賛しているが、一個人的な意見からいえば地に足がつきすぎ、つーか地面にすらめりこんでるだろ(笑)。どんだけ忍耐力
強いんだよ。だがその点、凋落のスリルと新しい血がもえたぎる本作品は変にストイックな不自然さなしに強く感情移入させて一気に読ませる。

さて、本作品の内容はゲームブックの公募に送った作品がひょんなことから、ヴァーチャルリアリティ体験ゲームの原作として採用されて
しまったことから始まる上杉青年の喜劇・悲劇だ。
ゲーム開発上の試験モニターとして、実際に仮想現実の世界に入るが何やら判らぬ違和感に異変、そして陰謀と盛り沢山だ。クライマックスに
向けての興奮は筆舌に尽くしがたい。そして砂上の楼閣が崩壊したとき、そこにあるのは驚愕?恐怖?虚無?それとも背徳?
思うに作中人物・真壁七美(まかべななみ)に恋した俺は負け組みなのか?勝ち組なのか?永遠に謎だ。この点、共感者は多いんじゃないだろう
かと勝手に思う。
ちなみに、NHK教育で井上夢人脚本でドラマ化された際に七美を演じたのは佐藤藍子ちゃんでした...前田愛ちゃんならよかったのに(ボソッ)。
No. 44
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3 面白いのは確かなのですが…, 2004-09-04
By ID:A3H5LJ5TKD89STさん
虚構と現実が入れ替わり、混交するというのは好きなテーマなので本作を選んだのですが、私的にはもうひとつでした。

現実そっくりの体験ができるゲーム“クライン2”のモニターとして原作者の“僕”が巻き込まれる事件。こういう設定は『トータル・リコール』を始め、よく見るものですよね…。

出てくるいろいろな要素、展開にしてもどこかで読んだようなものばかりで、ラストにしても「これだけ?」という感じがしました。
ワン・アイデアものです。
逆に言うと、このテーマがこれ以降にどれだけ進化しているのか、という証明でもあります。
なにしろ15年前の作品ですから。

非常に読みやすいのは確かで、このジャンルのミステリーを読み慣れていなければ間違いなく面白いとは思います。

No. 45
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3 え、これで終りですか?, 2007-10-23
By ID:A2E5EC1N322Q5Eさん
はじめて岡嶋作品を読みました。わたしはビデオゲームをまったくやりません。ただむかしからごっこ遊びは好きでしたが。
まずこの作品の元になるゲームが、ともに(?)ちゃちな感じを受けました。現実と非現実のせめぎあいは半分ほどから推測でき、プロローグとどう結びつくのか期待しましたが、これはまったく不満に思います。
ヤングアダルト向きのSFミステリーというのがわたしの読後感想です。ただ読みやすさは上級クラスです。
No. 46
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3 面白いんだけど・・・, 2006-01-20
By ID:AMCMHTJVML125さん
 話は面白いし,読みやすいのだけど.ラストがどうしても気に入らない.「SFだから」と言われてしまえばそれまでだが,あんまりだ.あんな終わり方では納得できない.
 きちんとした結末を提示できないというのは著者の罪ではないのだろうか?

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